半年がたち、昇級試験を受けた。自分で言うのもな
んだけど変に律儀なところがあるからまずほっとした。
結果はもちろん合格だった。初めての昇級試験と昇
段試験はよく覚えているのだけど特に始めての昇級
試験は覚えている。初めての経験だったし、合格直後
に専有道場が完成したから。試験の後、師匠と自販
機の前でコーヒーを飲みながら褒められたのを覚えて
いる。ちなみに、このときの髪の色は黒だった。
合格してからは純粋に楽しんでやった。当時の一般部
の中では一番若かかったので全ての先輩が何かと稽
古をつけてもくれたし。ちなみに、以前書いた電車でお
っさんにからまれて抜き技を使ったのもこのころ。でも、
新しい悩みが発生した。おそらく、経験を積んでいくに
つれて目がこえてしまったのか、稽古を積んでも上手く
なるどころか下手になっていく気がした。そんな中、昇段
試験がやってきた。はじめはこんなんで黒帯はしめれん
と思い断ったけど師匠に言われた言葉によって受ける
ことにした。それは
その立場になることによって
それにふさわしくなることもある
というもの。この言葉には今でも励まされている。1級建
築士としての知識や技術が自分にあるかどうか問われる
と自信をもってYesとは言えない。でも、それにふさわしい
建築士になるために努力はしている。これにはこの師匠の
言葉があったから(続